2017/10/12 18:08

仲秋の名月も過ぎ、季節はだんだん深まってきました。
秋に染める草木も 順々に旬を迎えていっています。

まずは、毎年恒例の庭のナンキンハゼ。
9月10月の緑葉がよく染まります。
青々と茂った葉っぱを煮出したものから、木酢鉄媒染で 紫がかった深いチャコールグレーを染めることができます。
その色の変化には いつも驚きです。


庭からはもう一つ、今年初めて くるみの緑葉でも染めてみました。
ミョウバン媒染で 胡桃色、木酢鉄媒染で 昆布色に。
どちらも思いのほかよく染まりました。
このくるみの木、山で拾ってきたオニグルミの実が たまたま庭に転がって 芽を出しぐんぐん大きくなり 毎年ワサワサと葉を茂らせるようになったもの。
くるみの葉は 刈ってすぐ煮出さなければ染まらないそうなので、ありがたく使わせてもらいました。
ちなみに、正倉院文書に「胡桃紙、胡桃染紙」などとあり、又、『源氏物語』や『枕草子』『蜻蛉日記』『大鏡』などにも「胡桃色の紙」とあり、当時数多く使われていたようです。
(草木染めの歴史も深そうで、ゆっくり調べてみたい課題です。)

そして、10月は 待望のセイタカアワダチソウの花が 染め頃を迎えます。
Arana工房は しばらくフル稼働です。